パンパースのCMと炎上するムーニーのCM。まさに理想と現実って感じた話。
パンパースのCMとムーニーのCMって構成が似てませんか?
物語風で、歌がストレートで。
けどその物語の内容が全く違うんですよね。
焦点というか、メッセージというか。
パンパースのCMって見ていると心がじわじわっと温かくなります。
歌も映像も全て好きです。好感が持てる、そんなCMだと思います。
不快感を持つ人はいないんじゃないかな?
一方で今ムーニーのCMがワンオペ育児を推奨しているかのようだと炎上しているそうです。
えっ‼︎そうなんですか?それが本当ならひどい話です。
パンパースのCMの感想
パンパースのCMは、 母親が子守唄を歌うところから始まるんです。
どんな環境であなた(赤ちゃん)を育てているのかってのを語りかけるような内容です。
パパが寝かしつけをしたり、お姉ちゃんがおもちゃを貸してあげたりなど家族はもちろん、街中で出会った人たちが手を貸してくれたり、あやしてくれたりとたくさんの人に囲まれながら子育てをしている、そんな描写が流れるんです。
実際に私もベビーカーと赤ちゃん担いで階段登ってる時に見知らぬ人に手を貸してもらったことがあって、じーんときたんですよね。
今も外出するとよく声をかけられます。
はーちゃんを見て何ヶ月ですか?とか、お顔見せてください。とか。
ぐずって床に大の字になっているあっくんを見て、通りかかった人がママがんばって!とか。笑
疲れている時にこういう言葉をかけられると五臓六腑に染み渡るんですよね。ありがたいです。
そして最後に、 there is nothing we wouldn't doという文字で締めくくられています。
出来ないことは何もない→なんだってできる→キミにいちばんのことって感じでしょうか。
私(I)ではなくて私たち(we)なんですよね!
ここ重要。
大事なのでもう一度。
私(I)ではなくて私たち(we)なんです!!!
ムーニーのCMの感想
ムーニーから、はじめて子育てするママヘ贈る歌。 「moms don’t cry」(song by 植村花菜)
ムーニーのCMは、出産直後のパパとママと赤ちゃんが病室にいる様子から始まります。
そこから母親が初めての育児に奮闘している姿がかなりリアルに再現されている内容になってます。
どうして赤ちゃんが泣いているのかわからない。
まともにお風呂に入る時間もない、座ってゆっくりご飯を食べる時間もない、全て赤ちゃんに合わせてバタバタ日々を過ごしている様子は赤ちゃんのお世話をしたことがある人なら、そうなのそうなのと納得すると思います。
片付けの出来ていない部屋でぼーっとしている描写なんかは、自分の辛い思い出とリンクして胸がぎゅっと締め付けられました。
思うようにいかなくて、思い描いていた子育てとはかけ離れていてイライラしてしまうんですよね。
正直、ここまで見た段階ではこれはこれで良いCMだなと思いました。
よくぞここまで再現してくれた!実際の赤ちゃんのお世話は綺麗ごとばかりではなく、辛いことや苦しいことも沢山あるってことちゃんとこのCMを通して特に男性に理解してほしい。
そう思いました。
そして、ママだって泣いていいんだよ、そうやって赤ちゃんと一緒に生きていこうみたいな歌が流れるんです。
そしてそして最後に、その時間が、いつか宝物になる。という文字で締めくくられています。
この最後は・・・炎上するのもわからなくもない・・・と私も思いました。
個人的な感想をだらだら語らせて欲しい。
ムーニーのCMは制作側の意図としては、張り詰めないで頑張り過ぎないで良いんだよってメッセージだと思うんですけど、わかるんですけど・・・
自分のことなんて後回しにして、赤ちゃんのお世話をママ1人で頑張っている。(パンパースのCMと比較しても本当にほぼほぼママしか登場しない)
そんな時に辛かったら泣いて良いんだよと言われても。汗
さらにその時間がいつか宝物になるって言われても。涙
だから現状のままこれからもママ1人で頑張れってこと??と反発してしまいます。
とっくに辛くて泣いてるし。
むしろ一度も泣かずに育児完了した人いるのかな。
そもそも子どもが成人したり、自分の手元から巣立った時に『いろいろあったけどそれもいい宝物だわ』と自分で振り返るならわかるけど、第三者に言われたくないと思いました。
こんな風に締めくくられたら仮にうちの相方がこのCMをみたらきっと他人事のようにこう言うと思います。
みんな大変。誰もが通る道なんだよ。頑張るしかないね♪
育児に積極的に参加するタイプではない、育児は女性の仕事と思っている男性が見ると、少なからず『ほらね。』って感想になるんじゃないでしょうか。
それはまずいと思うんですが、私の考えすぎでしょうか。
CMの後半部分、締めくくり方、間違えていませんか?
じゃあパンパースのCMのように家族だけでなく街中の人がみんな赤ちゃんのために行動しなければならないのか?というとそうじゃないけれど、あっちのCMは正しくてこっちが間違っているとかそんなんじゃなくて、締めくくり方ずれてるんじゃない?って話です。
パンパースのCMを理想とするとムーニーのCMはまさに現実。
特にムーニーのCMを見た人は、その現実を受け止めて頑張れよというのではなく、赤ちゃんのお世話が大変だってことを理解して歩み寄ってくれるような気持ちになって欲しいと思います。